資源の宝庫・里山に囲まれたこの地では、太古からその恵みを暮らしにつなげてきました。しかし昨今では、その価値や使われ方、考え方も変わってきています。そこで、「永明寺山」「小泉山」「吉田山市民の森」といった地域の里山整備に関わる4団体の皆さんから取り組みをうかがい、互いに語り合いました。間伐などの整備活動だけでなく、地域住民や小中高生との自然体験、資源活用など重なる取り組みも多く、後継者不足など共通の課題も。「里山は人と自然がふれあう場所。長いスパンで考えなくては」と価値を再確認し、協力しながら関わりを増やし、魅力を広めていくことの大切さを共有しました。
永明寺山にかかわる「永明寺山ふれあいの森を創る会」、吉田山市民の森にかかわる「市民の森を創る会」「NPO法人八ヶ岳森林文化の会」、小泉山にかかわる「小泉山体験の森創造委員会」が、それぞれ活動紹介。身近な里山で、森林整備や自然ふれあい体験、森の恵みを活かす取り組みなどを行っています。
お互いの取り組みを知ることで、高齢化や後継者不足など共通した課題も。「協力することができれば」「自然とふれあう里山の良さを伝えていくことも必要」といった声もあり、参加者からは「“ぼくらの宝”として支援してもらえるよう交流していくのもあり」といった意見も。
休憩では、縄文文化とつながる森の恵みをいかした「どんぐり」コーヒーの試飲も。参加者同士の意見交換から、里山とのかかわりとして「知る」「足を運ぶ」「活動に参加する」「恵みを使う」「知恵を学び、活かす」「味わい、楽しみ、考える暮らしを選ぶ」といったキーワードが浮かび上がりました。
各団体がどのような活動を行なっているのかを共有することができ、どこも人員確保や活動者の高齢化に苦労していると感じました。サロンをとおして、抱えている課題や悩みにについて知ることができたことはとても良かったです。このように情報交換する機会がまたあると良いと思いました。
茅野市の大切な資源、里山。市内には里山を守る活動をしている団体がいくつもあります。それぞれの団体は、活動範囲も内容もやり方も違いますが、茅野市の里山を、市民のために大切に活かしていきたいという想いは同じ。里山関係団体が集まる、初めての機会となりました。森と暮らしが分断される暮らしが当たり前になる前に、定期的にこのようなつながりを持てれば、と思います。