民謡 - 北山湯川 1

【対象者】
田村春子さん(八十八歳)
【内容】
多世代の住む古家屋の自宅にて、ダンチョネ節ほかの聞き取りを行なった。
※若い頃の話、盆行事、
盆の行事として桔梗、女郎花、お盆花など供え家族の健康を祈った。十三、十六日は提灯を灯してお寺に行く。茄子と胡瓜にトウモロコシの毛をつけて牛馬を作り、その足に、お盆花の茎をさして供える。毎年、百年ぐらい前の盆棚を出してお供えする。
結婚前に東京の神保町で看護婦をしていた。盆になると職場で浴衣とぽっくりをもらい家に帰って盆踊りをした。ぽっくりをもらったのは嬉しかった。
二十四歳くらいで嫁に来た。嫁は玄関でなく、裏から入った。下駄の鼻緒を入り口で切り、家に帰らないということを示す。おちつきの餅は黄な粉がついたものを少し食べた。縁側に近所の人が土足で上って見ていた。その汚れを清掃するのが嫁の初仕事だった。
※ 盆踊りダンチョネ節について
・いつから始めましたか。
自分は東京に出ていたので。帰ってきた時にやった。
二十四歳で嫁に来てからもやった。
・どんなときにやっていましたか。
お盆の十三日~十七日、功徳寺の庭で。やぐらがあった。湯川は十六日、芹ヶ沢十七日、交代でやった。笹原へも行った。柏原には十七日にお観音様があり大きい祭をした。歩いていった。
・地域の中で、いつまでやっていましたか。
音楽が聞こえるから、やっていると思う。
芹ヶ沢、笹原、湯川ではやっている。最近まで盆踊りはあった。
大正時代、昭和初期、よいそれ節(エーヨー節)。
戦後、だんちょね、さくら節、木曽節。



この企画は、平成24年度文化庁「地域の遺産を活かした観光振興・地域活性化事業」補助事業です。

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