前回まで小宮祭にはずっと長持ちを出していたが、今回は出さない事になっていた。しかし伝統的な物を無くするのは惜しいという事で、有志の発案により、長持ちを新たに作り行なった。
今回作った長持ち一式(重さは八十キログラム、棹の長さ十メートル位で、長持ちの下には移動の際のキャスターが付いている)、保存会の法被、新調した雲助の衣装で繰り出す。
保存会によると長持ちは、御柱祭の神事として始まった。
昔は上社まで繰り出したが、今は小宮祭の時のみ、御柱曳航の賑わいのため行なっている。
昭和四十三年にNHKの「ふるさと歌祭り」(宮田輝アナウンサー)が、上諏訪中学体育館で放送され、下諏訪と金沢の長持ちが紹介された。その頃の長持ちは畳一畳程の大きさで重さは中に石など入れて百~百五十キログラム位あった。棹(さわらの木)の長さも十五メートル位だった。茅野から上社まで担いで行なった。肩の皮がむけるのがあたりまえだった。昔は今と比べると元気で勢いが良かった。
この企画は、平成24年度文化庁「地域の遺産を活かした観光振興・地域活性化事業」補助事業です。