長持 - 中大塩

2010/10/03

金沢流長持ち、伝統的な唄い方を守っている。三十年くらい前から始まったというが、詳細不明。
中大塩の法被、パッチ、地下足袋姿で、神社から出て、一日かけて区内を回る。長持ちを振り込み、祝儀をいただく。唄い手には女性二人も参加している。

御柱祭に際して、沿道を賑わすものに道中長持がある。長尺棹の前寄りに長持を縛り付け、御柱御用・一之宮御用等の立て札、御幣、扇子に「おかめ」の面等を取り付けるのが正式であると云われているが、花笠や国旗を組み合わせたり、各地区それぞれの特徴がある。前方を前棒と云い二人で担ぐ、後方を後棒と云い一人で担ぐのが一般的である。中には前棒四人と云う長持もある。道中長持本来の目的は、各郷村から御柱に奉仕する人々の荷物や弁当を入れ、雲助が担いで御柱曳行の後を練り歩いたと伝わる。現在では、本来の目的には利用されていないが、各地区に保存会が創られ、氏子有志により担がれ、御柱祭に集まる観光客を楽しませることを目的に、大祭の一翼を担う神賑せに変化した。
それに伴い、現在の雲助は、その服装や化粧に思い思いの仮装を懲らし、ギシギシと棹を軋ませ、身振り、手振り、足取り面白可笑しく、長持唄に合わせて練り歩く姿は、誠に壮観である。これら道中長持は、こちらも神賑せに変化した御騎馬行列と同じく、本来は素朴である御柱祭を、華やかに盛り上げられるが故に発展してきた代表的催物である。



この企画は、平成24年度文化庁「地域の遺産を活かした観光振興・地域活性化事業」補助事業です。

△ページの先頭へ